all songs written , played , and mixed by アベシュンスケ
additional musicians
西澤隆範 drums , percussion on 1,2,3,5,6
タケダナツコ(マルチ放電)chorus , glockenspiel , metallophone on 5 ,
and chorus on 7
recorded by アベ , 西澤 , タケダ
recorded and mixed at
若葉スタジオ , FULL-TEN-VOLUME
なんだ屋スタヂヲ , 音楽室
sep.2013 – apr.2015
mastered by 原 朋信 (cafe au label studio)
art work by 滝口かりん (おふろピープル)
1. june tape
指先 描く舟に乗り
耳鳴りを渡る
傾く 紫陽花の庭で
君を巻き戻す
境目のノイズ 見失って
流される 古い太陽の下
2. ハテナの果て
振り向くな 何もない
月明かり深く吸い込んで
変わるのだ 目を開けて
冷ややかなジェルをくぐり抜け
さあ
ハテナの果てまで歩き出せ
おしりポケットに白い花
孤独のゼンマイ巻き上げた
静かなカラダひとつだけ
はじめての土を踏む
正しいとか そうじゃないとか
混ざり合い消えた渦の中
さあ
ハテナの果てから呼んでいる
君を迎えに行かなくちゃ
水辺に眠る鳥の夢を
集めて作った笛の音で
はじめての風が吹く
3. モヘアについて
モヘア 暖めてくれないね
裸のままで待ちぼうけだ
ひからびた惑星の上
不時着のラブソング
モヘア 君のこと考えた
恥ずかしきあの手この手は
からまり毒に変わる
汚したらごめんね
遠い日だまり 儚い輪郭が
僕のくぼみを からかい続ける
解けた魔法 覚めない夢
神様も敵にして
人生とやら台無しにする
過ちを繰り返すのだ
浅い眠りに 漂うささやきが
僕のでっぱりを くすぐり続ける
隠してた本 返すからね
見つけてあげたふりをして
遡るアミダくじ
君の匂いを嗅ぎ分けて
ありえないような線を足す
モヘア 暖めてくれないね
そして楽しい待ちぼうけだ
ひからびた惑星の上
不時着のラブソング
4. sonota
シャーペン ツーノックで
ループした最終回
羊の毛布でも 守れない夜
みんな消えちゃうのね
断りもせず
乗り捨てられてく 気持ちのUFO
まるいさんかくを 赦しあうだけか
これでいいんだろ?
ね、神様のひと
インスタントコーヒーの上
浮かんでいる月を
舌でつついたら 静かにしてる
空耳だけで 埋めたダイアリー
それが何だろう?
ね、最後のトモダチ
シャーペン ツーノックで
ループした最終回
羊の毛布でも 守れない夜
羊の毛布でも 守れない夜
5. なつかぜ (winter version)
3.1415 リノリウムを走る
ワンピース 薄荷飴かみ砕き
調子っぱずれのフレーズで
ばらまくルーズリーフ
回り出す水色の影絵
夏を透かした蛍光ペン
振り返る猫の顔
不意に外したヘッドフォン
亡びない午後の国 瞳に潜む兵隊よ
生き残る僕を軽蔑しろ
螺旋階段の途中 見下ろした薄い月
今日もニセモノの街に沈む
軽い目眩のスプーンで
すくい上げたら
なつかぜの くしゃみがひとつ
飲み損なった錠剤と
聞き取れない数字の続き
鎖骨の上探している
亡びない午後の国 時を歪める逆光よ
汗ばんだ僕を証明しろ
溶けたはずの氷がまた
闇の中で固まるように
6. 牛乳
牛乳を飲んで 元気よく
パンツ一枚で 元気よく
探してた物も 忘れちゃったけど
うまく笑えるよ 牛乳
牛乳を飲んで たくましく
大人も長いし たくましく
雲を見上げれば 雲に見えるだけ
とてもよい事だ 牛乳
ありがと ありがと 牛 牛
牛乳を飲んで 大丈夫
ほとんどのことは 大丈夫
ひとりぼっちだぜ 朝を繰り返せ
あなたの夢はもう見れないから
悲しくないよね 牛乳
7. blue echo
濃いめのミントのお茶で
色が戻った街並
駅前のバスプール 自転車で過ぎる
ココロの最後の場所は
今も残ってるけれど
買ったばっかりの靴 ペダルを漕ぐ
黙り込むだけで 何か言おうとしてた
あの時の真面目顔 笑わせちゃうほどの
ときめき ひとつ 坂を登る
綿毛みたいな 小さい光
ふちどられてくこの世界を
はみ出した青い夢
手紙を書いてはやめて
会いに行く事にしたよ
風が吹き抜けて 鈴を鳴らす
瞬きの度に 見える暗闇を
忘れたり考えたり
忘れたふりしたり
ときめき ひとつ 水を跳ねる
真昼の空の さみしい光
やがてなくなるこの世界で
繰り返す青い夢
ときめき ひとつ 坂を登る
綿毛みたいな 小さい光
ふちどられてくこの世界を
途切れてもつなぐ ドレミファに乗って
はみ出した青い夢
8. spring has come
割れた鏡に 映る空を
羽のちぎれた 蝶が渡る
誰も知らない 古い絵のよう
冷たい乾きに 滲む光
言葉足らずの 言葉もないまま
揺れる髪の向こう 僕は見てる
優しい記憶が 枝を広げても
固い襟の向こう 君は見てる