「ドリーミン」(2011)

all songs written and mixed by アベシュンスケ
arranged by アベシュンスケ & honenone

honenone are
神野 智行 : drums
会田 直史 : bass
近 知広 : guitar
アベシュンスケ : vocal,chorus,guitar,bass,key,
recorder,tambourine,etc.

recorded and mixed at
FULL-TEN-VOLUME、若葉スタジオ
aug.2009 – oct.2010

mastered by 原 朋信 (cafe au label studio)
cover「午前3時」: 滝口 かりん(おふろピープル)
art direction : asobiba factory

 


 

1. マシュマロ クレイジーマン

青い砂漠に隠れていました
ちっちゃいフワフワ育てていました
三月は嫌いです

包帯ほどいて宙へ放ちましょう
そっと揺らいだロウソクの炎
天国はもらいます

予想遥か上回る
いけない感触ですが

マシュマロ クレイジーマン
運命のロックンロール

突然変異の自慢のバクダンなのです
問答無用のチカラに逆らうのです
天国はもらいます

お猿の名残り見えりゃ
キビしい戦いですが

マシュマロ クレイジーマン
とどめのアイラブユー

もうちょっと楽しい人生もあるかもしれませんね
窓の外 笑い声 呼ばれちゃいないけれど

予想遥か上回る
痛みを伴いますが

 

2. リリカの浮力

チャイム鳴らして
おしまいのおしまいに
スマイル

目印の細胞が
微かに光った

リリカ 最後の浮力
せいので引いたほつれ糸
見たか 悪魔の背中
つないだ手がもう離れない

デカくなった
珍妙な哲学を崩して

朝靄を吸い込んだ
トンガリの先っちょ

リリカ 太古の浮力
フルーツにそっとすべらせた
遥か意味の向こう
続いた銀のまっすぐな線

リリカ 最後の浮力
せいので引いたほつれ糸
どうやら 愛などいらぬ
つないだ手がもう離れない

 

3. 魚の国へ帰れる歌

煙突の上 煙の向こう まんまる月は見張り役
魚の国へ帰れる歌を 君の腕の中聴いている

何も持たず行くから 忘れ物などないのよって
くるくる回る瞳 覗き込めば
ホニホニマキャラキャブウ

冬の浜辺に 打ち上げられた
むかしむかしのパパとママ

栓抜きコココン 色が変わった
秘密の炭酸水を 飲みほして

全て忘れちゃうから 怖がる事はないのよって
ゆらゆら揺れるおへそ 甘い匂い
ホニホニマキャラキャブウ

誰も悪くないから 僕のせいでもないのよって
最後の君の言葉 とぎれとぎれ
ホニホニマキャラキャブウ

 

4. 岬

みんな夢だったって
言えるくらいなら
未だ夢の中
もうここにいない人が笑った
多分最後の都合いい幻

ほっといた穴ぼこ 形を変え
上手に馴染んでも
不完全な椅子の上 転がった
貝殻の狂おしい渦巻き

消えてしまう言葉の後
宿る力は何だ?
海が見たい 今すぐ行こう
ダーリン 靴紐結んだら

寂しい今日から寂しい明日へ
流れていくタマシイ
僕だって例に漏れず
そのひとつ
そんな風にしか思えなかったけど

消えてしまう言葉の後
宿る力は何だ?
海が見たい 今すぐ行こう
ダーリン 岬まで

かざした手を抜けて届く
強い光は何だ?
駆け出したい 大人のくせ
ダーリン もうちょっとつきあってよ

 

5. クローバー

疲れたまんまはしゃいでいたのさ
あきらめに似てる お守りぶら下げ

まともになんかなれっこないけど
僕を見つめてた 最後の生き物

めくったシールの裏 またもハズレの文字
なかった事にして 笑うのを辞めたら

雨上がりの匂いで こめかみがヒュンとなって
飛び散ってゆく想いは 魔法
冷たい風が揺らした 気高い緑のクローバー
今ちゃんと聴こえてる かすかな声

虹をくぐって迎えに行くから
幼い約束で 洗う汚れた手

記号で絡まった 街から救い出す
不思議な形の 印を掲げたら

夕暮れの交差点で 強がりのハートビート
ガラスの筆で描いた 希望
すり減った靴を脱いで はみ出してしまったストーリー
迷わず歩いてく 細い道を

巡る季節の向こうの 深い闇の向こう
ひとり 残された熱で 深い闇の向こう

今ちゃんと聴こえてる 迷わず歩いてく
ほらたったひとつだけ 確かな声